半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3253 金賞の向こう側

16日月曜日に発行した学年通心「仲間ぢから」を紹介します。


10月20日金曜日に,文化発表会があります。その中の合唱コンクールに向けての練習が2クラスとも熱気を帯びてきています。決められた昼休みと放課後の練習以外にも,朝から自主練習をしています。中学校生活最後の合唱コンクールですから,思い入れも強いのでしょう。さて,昨年の今頃の学年通心「金賞の向こう側」というタイトルで,こんな記事を書きましたが,覚えていますか。合唱コンクールの前日の学年練習の後に話したことです。
「正直な感想を言います。驚きました。どうして驚いたのかと言えば,みんながすごく成長したからです。1年生の時の歌声とは違って素晴らしい歌声になっていました。みんなの歌声を聴きながら,こんなことを考えました。
 明日行われる合唱コンクールの先のことです。来年3年生となった君たちは校内合唱コンクールの後,市の音楽祭に出場します。ここにいる仲間と一緒にアルカス大ホールのステージ立つのです。その素晴らしいステージに立って歌っているみんなの姿を思い浮かべながら聞いていました。そして,さらにその先も考えました。
将来,結婚して子どもが生まれ家族ができる人もいることでしょう。そして,家族でアルカスの前を通りかかった時に,必ず子供にこう言うと思います。「あのね,お父さん(お母さん)は,中3の時,ここの大ホールのステージで,学年全員で合唱したんだよ」そして,当時の仲間のことを思い出すでしょう。
仲間と一緒に取り組んだ様々な行事を思い出すでしょう。歌は思い出を深めるのです。歌は思い出を濃くするのです。カラオケの歌では,無理なのです。仲間と一緒に合唱曲を歌うことが大切なのです。
明日は今日以上に緊張すると思いますが,金賞の向こう側のことを考えて仲間と一緒に素晴らしい歌声を響かせてください。期待しています。」
 金曜日の本番では,昨年と同じように金賞の向こう側と仲間ぢからを意識して,美しい歌声を聞かせてほしいと思います。