半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3229 読破63冊目「マンガの歴史1」

●「マンガの歴史1」(みなもと太郎 岩崎書店★★★
大河ギャグマンガ風雲児たち」の作者であるみなもと太郎さんが,マンガの歴史について書いたものです。
この本の特徴は,マンガと言えば,手塚治虫ですが,その手塚マンガを中心においた考察をしていないところです。あくまでも手塚マンガを歴史の中の1つとしてとらえています。
トキワ荘」集団のマンガと劇画,貸本マンガを平等に論じているところが良いです。
確かに手塚治虫は,日本のマンガとアニメーションの発展と進化にとって,神様みたいな存在であることは間違いないことです。
しかし,手塚治虫と同時代にマンガを愛して,マンガを進化させた漫画家も大勢いるのです。
このことを忘れていけません。
この本の売りは,「岩崎調べる学習新書」です。
この新書の特徴があとがきに書かれています。


〈引用始まり〉
「情報をあえて詰め込みすぎず,より詳しかったり細かかったりする情報については,子どもたちが自主的に調べたくなる作りにするよう心がけています。その一環として,気づいたことや気になったことをふんだんに書き込めるよう,本の紙質を文字の書き込みやすいものにしたり,行間を広めにしたり,製本を「コデックス装」といって開きやすいものにしたりするなどの工夫をしています」
〈引用終わり〉

子どものために,いろいろな工夫をしている点にやる気を感じました。

岩崎調べる学習新書 (1) マンガの歴史 1

岩崎調べる学習新書 (1) マンガの歴史 1