半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3209 読破59冊目「言葉と作法(教養書)」

●「言葉と作法(教養書)」(野口芳宏 登龍館)★★★★
正式な書名は「音読・道徳教科書 日本の美しい 言葉と作法 幼児から大人まで 教師のための教養書」です。
この本の名前どおり,大人が読んでも納得の内容です。
当たり前のことが書かれていますが,なかなかできていない人が多いのです。
例えば,
「挨拶は,人より先に自分から」
「叱って下さるのは,愛されている証拠です」
「先生のお話は,目を見て聞きます」
「駄目な事は駄目です。はいと言って聞きます」
などです。

私にとって当たり前のことでも,若い教師にとっては当たり前ではないことが増えてきています。
「これぐらい,当然だろう」と思っていても,なかなか通じないのです。
教わってこなかったからでしょう。

若い教師ですら,こんな感じですから,生徒にはなかなか通じないことも多いのです。
この本を使って,当たり前のことを当たり前に教えていくしかありません。
幼稚園や保育園で幼児教育の一環としてこの本を使って欲しいと思います。

野口先生は,この本についてこう書かれています。

〈引用始まり〉
「本書は,子供を教える為のマニュアル本ではない。子供に教える立場にある者が,その基礎教養として身に付けておくべき事柄の一端を簡明に示したものであり,いわば「指導者の為の教養書」である。人の子を導く指導者たる者は,自ら持てる広い深い教養のごく一部を子供達に教えるという姿が望ましい」
〈引用終わり〉

古くから日本人が大切にしてきた,教えや礼儀やしつけなどをしっかりと次の世代へつなげていくことが大切です。
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