半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3207 流行語と漢字一文字

毎年年末になると2つのことがちょっぴり話題になります。
1つは,流行語大賞

2つは,今年の漢字
です。



音声としとして発した言葉ではなく画面の中で流行った言葉に賞をつけて何の意味があるのでしょうか。
言葉は,心です。
その心が伝わらない言葉は,すぐに消えていくものです。



今年の漢字一文字は「金」でした。
オリンピックで多くの金メダルを獲ったからでしょう。
しかし,「金」と「喜」んでばかりの年ではありませんでした。
熊本地震や大雨の被害など「災」もあり,「苦」しむ人々も多いのです。
356日日本全国でいろいろなことが起きたのです。それをたった漢字一文字にすること自体が無理なのです。
街頭インタビューも毎年同じです。
マイクを向けて「あなたにとって今年1年を漢字1文字で表すと何ですか」と聞きます。
この影響で,学級でも同じような取り組みをする教師がいます。
今年1年をどんな1年にしたいか,漢字一文字で表してみよう。
目標は,より具体的であるべきです。
それなのに,漢字一文字という抽象的なものとして書けと言っているのです。
単なる思いつきの指導だと思います。

こういったマスコミに踊らされることなく,しっかりと今年一年を振り返り,来年の目標を具体的に決めたいと思います。