半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3096 原稿書き

夏休みが終わりかけた頃,大切なことを忘れていました。
それは,機関誌「道徳のチカラ」に連載している「道徳授業を斬る」の原稿書きです。
この連載では,ある先生の道徳授業記録を読んで,良いところやマズイところを指摘して,自分なりの代案を書くという内容を書いてきました。
今回で15回目となります。
年に4回の発行をしていますから,かれこれ4年ぐらいは書いていることになります。
いろいろな原稿を書いてきましたが,この「道徳授業を斬る」が一番筆が進まないものです。
他の先生がつくり実践した道徳授業を斬るということは,自分の中に斬る基準がしっかりとなければできないのです。
斬る刀がぶれてはうまく斬れるはずがありません。

この基準とは,「そもそも」をしっかりと持っているということです。
例えば,
①そもそも道徳授業とは何か。
②そもそも指導目標には何を書けばいいのか。
③そもそも発問とは何か。
などです。

これらの「そもそも」をしっかりと持っていれば,他の先生が作った道徳授業のどこがいいのか,どこがマズイのかが判断できるのです。

この4年間の連載を続けたことで,何とかこの基準ができつつあります。
逆に言えば,この連載を担当していなければ,上のような「そもそも」を考えることもなかったということです。
つまり,この機関誌原稿を書くことが私にとって大きな修業となっているのです。
或る意味感謝すべきことだと思うのです。
野口芳宏先生は「頼まれたら,断らない」というポリシーを持たれています。
出来そうな人だから頼むのであって,絶対できない人には頼まないということだそうです。
なるほどだと思います。
もう一つ,
中村文昭さんは,「頼まれごとは試されごと」と言っています。
何かを頼んできたら,その人は自分を試していると思いなさい,ということだそうです。
そして,頼んだ人の予想をこえるようなことをしないさいということだそうです。

なるほどだと思います。

この2つの言葉を胸に,頼まれたらできるだけ断らずに自分ができることを精一杯頑張って予想を裏切るようにしたいと思っています。


さて,件の原稿が着ですが,今日から書き始めました。
何とか,8月中には完成させて担当者に送りたいと思います。