野中信行先生がご自身のブログで,「野村ノート」の一節を紹介されています。
〈引用始まり〉
野村克也は、『野村ノート』(小学館)の中で、次のようなことを書いたことがある。
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よくピッチャーにこういうことを訊く。「どうして変化球を投げる必要があるのか?」「配球にヤマを張らせないように」と答える。球種を多くもつことで打者の狙いをぐらつかせる―確かにそれもある。だがいちばん大事なことを忘れている。変化球の必要性とは、スピード不足とコントロール不足を補うためである。
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野村は、その後に続けて、往年の名選手金田や稲尾や米田、皆川たちが、変化球を覚えることによって長生きをし、大記録を作った話題を書いている。
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「変化球を覚える」ということ。
40歳の半ばから50歳代にかけて、教師人生にはもう一度変えなければいけないことがある。
それが「変化球を覚える」ということだと思う。
相変わらず今までの直球勝負でやっているから、うまくいかない。
今までの引き続きでやっていくなんて、もうできないのである。
〈引用終わり〉
その通りだと思います。
私の同僚で50代の教師が数名います。そんなベテランの教師が,愚痴をこぼしています。
生徒が言うことを聞かない。
生徒の私語が多くて授業が成立しない。
教師が言うことが通じない。などです。
おそらく今までの自分の指導や生徒との接し方を変えない「直球」で勝負しているのでしょう。
だからうまくいかないのだと思います。
昔の生徒とは違うのです。
違う生徒に同じ指導でうまくいくとは限らないのです。
まさに,変化球で勝負する時が50代教師だと思います。
私も変化球で勝負するためにいろいろと策を練っています。