半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2566 読破21冊目「永い言い訳」

●「永い言い訳」(西川美和 文藝春秋★★★
2016年本屋大賞の4位の作品です。
学校の図書室にありましたので,読んでみました。
妻への愛を疎かにした作家が,ある家族との生活を体験することで,愛の大切さに気づくというストーリーです。
ある男の愛に関する再生の物語と言ってもいいでしょうが,そんな陳腐な言い回しをしなくても,素直にいい本だと思います。
本屋では感涙本とか感動本などのポップがつきそうですが,そんなくくりでは納得できないそんな1冊です。

「長い言い訳」ではなく「永い言い訳」としたところに作者の意図があるのです。
最後の一文で心が揺れました。
本屋大賞4位の価値はあります。

永い言い訳

永い言い訳