半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2467 まずはミニ道徳授業を創ってみよう

昨日は,今年最初の登校日でした。
各学級担任は,生徒に向けて何かを話したと思います。
いつもと同じような話ではダメです。
新しい気持ちで登校している生徒が多いのですから,担任は何を言うのか,何をするのか策を練っておくべきです。
それについて,
1年生のあるA先生と私のやりとりを紹介します。

私「明日の朝,生徒にどんなことを言うの?」
A先生「いい言葉があったので,それを生徒に伝えたいと思っています。」
私「どんな言葉?」
A先生「時を守り,場を清め,礼を正すという言葉です」
私「その言葉を言うだけ?」
A先生「はい」
私「それじゃ,生徒の心に届かないよ。森信三先生のいい言葉だから,それを資料にしてミニ道徳授業をつくるほうがいいと思うよ。」
そういって,流し方を説明しました。

(黒板に3つの言葉を書いたあとで)

①時を守り
②場を清め
③礼を正す

・この①から③の言葉で意味が分からないものがありますか。
(あれば,簡単に説明する)
・①ができている人は手を挙げます。
・②ができている人は手を挙げます。
・③ができている人は手を挙げます。

①から③まで全部ができている人が手を挙げます。
(いたら,全員で拍手をします)

・この①から③には共通点があります。それは何だと思いますか。
(生徒に発表させます。ある程度の意見が出た後で説明します。)
・これらのことはすべて,相手や周りの人を大切にすることなのです。
いよいよ新しい年がはじまりました。
自分中心の考え方ではなく,①②③がしっかりとできるような人に成長してほしいと思います。
それが,相手を大切にすることにつながるのです。

いい言葉,面白い写真,驚きがあるポスターなどをそのまま使うのではなく,ミニ道徳授業をつくり実践すると,生徒の心に届くものになると思います。
また,全校朝会で校長先生が言った言葉を資料にした道徳授業を実践すると,相乗効果があると思います。


鈴木健二先生も言われていましたが,ほんのわずかな時間,例えば10分程度の道徳授業を創ることから始めるといいのです。
これを重ねていくうちに,50分間の道徳授業が創れるようになるのです。