半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2446 幸動貯金①

4月の初めに1年生の年間キーワードを「変心と幸動」にしました。
「変心」とは,甘えた心を少しずつ大人の心に変えていこうということです。
「幸動」とは,周りの人が幸福になる行動をしようということです。

2つ目の「幸動」の取り組みとして,「幸動貯金」というものを行っています。
このことを4月20日の学年通心に書きました。


■幸動貯金〜周りの人たちのために良い行いをしよう〜
 1年生の教室に上る途中の掲示板に,「幸動貯金」というものを設置しました。貯金と言っても,お金を貯めるものではありません。ビンの中には,ビー玉が入っています。
 1年生の生徒が,周りの人たちを幸福にするような行いをした時に,ビー玉を入れていくようにしています。
 金曜日の朝,各学級の学級委員を集めて1週間の良い行いを報告させて,内容によって入れるビー玉の数を決めています。
 最近,生徒の自尊感情(自分のことが好き,自分を大切にしたいという気持ち)が低くなってきているように感じます。そして,これが原因となって,なかなか自分から進んで行動できない,自分の意見を発表できないようになっているのではないかと思います。
 「幸動貯金」という取り組みを続けることで,自分たちが周りの人たちの役に立っている,自分もやればできるという自信を持たせたいのです。また,周りの人たちを幸福にするという利他の心を育てたいのです。
 この「幸動貯金」にはご褒美があります。それは,ビー玉がビン一杯になったら,学年レクレーションやゲーム大会などを行う予定です。できるだけ早くご褒美をあげられればいいなと思います。是非,ご家庭でも学校の中や地域などで良い行いをしていないか聞いてみてください。そして,何かありましたら学校へ連絡をしてください。よろしくお願いします。

この取り組みは,拙著「良い行いを導く道徳授業」(日本標準)で紹介した「世のため人のために」をベースにしています。
詳しい内容を知りたいと思われた方は,読んでみてください。
1年生がどんな「幸動」をしているのか,随時紹介していきます。

「良い行い」を導く道徳授業 中学校版―「世のため・人のために」で心が育つ (Series教師のチカラ)

「良い行い」を導く道徳授業 中学校版―「世のため・人のために」で心が育つ (Series教師のチカラ)