半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2327 パソコンと職員間の会話

旧ホームページの2004年8月26日の記事です。
10年前はこんなことを考えていたのですね。


111 パソコンと職員間の会話(8/26)
本市ではほとんどの学校で校内LANが普及してきている。朝の伝達事項や職員会議の資料,週や月行事などプリントアウトしなくてもパソコンの画面を通して共有することができる。
このようにパソコンの普及はめざましいものがあり,採用試験でもパソコン操作の実技試験が行われてる。
その結果,初任者でも学級通信や成績処理などにパソコンをバリバリと使いこなしている。
しかし,気になる点がある。それはパソコンの普及に伴い職員間の会話が少なくなっているのではないか,ということである。パソコンの画面に向かい熱心に仕事をしている姿を見ると声をかけにくいことが多い。
またそれに伴って,パソコン操作に関する会話も多いようだ。パソコン操作の会話では,話がつながっていくこと,広がっていくことが難しいような気がする。
昔の職員室では空き時間や放課後のちょっとした隙間の時間に,学級通信の書き方やぼやきなどの話から内容が広がり,職員の数も増えていき教育論議まで発展することがあった。
パソコンや携帯が普及するにつれて,人と人とのつながりが広がっているように思えるが,大切な根っこのつながりが粗末にされているような気がしてならない。軽い広いつながりよりも重い深いつながりが大切なのだ。



効率ばかりを優先させると大切なことをなくしているように思います。
タブレットや電子黒板を使った授業ばかり優先させると,生徒を見る目が衰えていくのではないか,そんなことを考えています。