半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2311 静かに自分の授業を見つめ直そう

全国学力調査の結果が出て,学校現場では学力向上ための研修や研究授業がさかんになってくる頃だと思います。
秋田県のような高い点数をとらせるためには,そんな授業をすればいいのか,どんな取り組みをすればいいのかということです。
例えば,
・パソコンを使った授業
・協同的な学習を取り入れた授業
・電子黒板を使った授業
タブレットを使った家庭学習
・課題解決学習
などです。

新しい方法を取り入れることだけに注目することに,違和感があります。
つまり,授業の基礎基本をしっかりとできない教師が,上のような授業方法を取り入れても効果がないと思うのです。
走りかたの基本も知らない素人が,いきなりフルマラソンを走るようなものです。

ですから,もう一度,授業づくりの基礎基本をしっかりと学び直す必要があると思います。
・教科書研究の仕方
・素材収集の方法
・資料提示の方法
・発問・指示の出し方
・班学習の仕方
・音読の方法
・授業規律の確立方法
・宿題の出し方
・発表のさせ方
・説明の仕方
・言葉の選び方
・全員参加の授業づくりの方法
・生徒一人一人の評価の仕方
・板書の仕方
・学習意欲の高め方
・話術の上達方法
・笑いの取り方
・意見の束ね方
など

全国学力調査の結果を,しっかりと分析することは必要ですが,点数や順位ばかりに振り回されないようにしなければなりません。
また,共通実践を考える前に,教師一人一人が自分の授業を静かに見つめ直す必要があります。
当たり前の授業がきちんとできる教師を育てることが,学力向上のための近道だと思います。
まさに,野中信行先生が提唱されている「味噌汁・ご飯の授業」ができる教師を育てることなのです。