半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2074 2つの色紙

今日から,いよいよ新年度が始まりました。勤務校でも新しい職員が入ってきました。
これだけでも,いつも見ている職員室が変わって見えるから不思議です。
さて,学年配当なども決まり,いよいよ動き始めました。この1週間は,学級開きや授業開きに向けての事務作業が中心となってきます。
しかし,目先のことだけにとらわれてはいけません。大切なのは,新しく受け持つ生徒をどのように育てたいのかという具体像を明確にすることです。
つまり,来年の3月にこんな生徒であってほしいという生徒像を持つことです。
例えば,

・大きな声で返事ができる生徒
・腕を曲げずにまっすぐに挙げる生徒
・立ち止まりあいさつをしっかりとできる生徒
・掃除を手を抜かず全力でやる生徒
・困っている仲間がいたら,声をかける生徒
などです。

間違っても,明るい生徒,優しい生徒,仲がいい生徒などという抽象的な像ではいけません。目標が抽象的になると,具体的な指導を真剣に考えなくなってしまいます。
ぼやけてしまうのです。
準備で忙しい中ですが,この1週間でしっかりと考えてほしいことです。

さて,私の書斎の壁には2つの色紙を額に入れて飾っています。
1つは,野口芳広先生に書いていただいた言葉です。
「本音,実感・我がハート」です。野口先生がよく言われる言葉です。意味は,本音で語り,実感を確かめて話し,自分のハートを直接ぶつけるような教師でありたいということです。
2つは,深澤久先生に書いていただいた言葉です。
「実践者であれ!」
教師は,研究者ではありません。評論家でもありません。
まずは,いろいろと理屈を言う前に,実践することが大切だということです。
いくら立派な教育論を述べ,研究発表をしても自分では授業をしない教師ではダメだということです。

新年度が始まった今,あらためてこの2つの色紙をじっくりと見ました。
明日からのやる気が出てきました。