●「非選抜アイドル」(仲谷明香 小学館101新書)★★★★
著者はAKB48のメンバーです。AKB48には,まったく興味がありません。総選挙でだれが1位だとか誰がチームAなのかなどどうでもいいことです。しかし,この本の著者はである仲谷さんには,とても興味を持ちました。テレビに出るわけでもなく,センターで歌うわけでもない人物なんですが,とても好感が持てます。彼女は,中学校時代,不登校生徒でした。AKBのオーディションに参加した理由は,クラスメートに前田敦子さんがいたからです。彼女はAKBを最終ゴールと考えてはいません。声優になるという通過点として考えています。自分のことをしっかりと認識している彼女は,非選抜という立ち位置を大切にしています。非選抜だからこそ,できることもあるのです。この言葉が印象的です。
<引用始まり>
私はどこの世界でも,ウサギとカメのウサギにはなれなかった。私は,ウサギとカメのカメとして,これからも挫折と失敗を繰り返しながら,そこで得た経験を糧として,成長していくことでしか生きてはいけないのだ。しかしそれは,けっして不幸な人生ということではない。非選抜メンバーにも,その責任を果たしている限り,必ず居場所が与えられるのだ。
<引用終わり>
この本を使って,道徳授業をつくろうと思いました。一人の少女が成長していく,素晴らしい本なのです。
- 作者: 仲谷明香(AKB48)
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/04/02
- メディア: 新書
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