半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

1212 「脳死移植」のディベート

本日の読売新聞の記事で「ニュースが教室にやって来た」がちょっと気になりました。内容は,愛知県の小学校6年生が新聞を利用して行ったディベートについてでした。テーマは「脳死移植」でした。このテーマについて,肯定派と反対派に分かれて根拠をもとにして討論を行った内容でした。ディベートというのは,基本的に相手を論破するゲームです。ですから,勝敗があるのです。さて,私が引っかかったのは,テーマの選択についてです。「脳死移植」というテーマがディベートにふさわしいかどうかということです。同じようなことは,モラルジレンマの道徳授業で,植物人間になった人の生命維持装置のスイッチを切るかどうかというものでも感じました。つまり,人の生死をこのような形で取り扱っていいのかという疑問が常にあるのです。因みに,このディベートを行った児童の感想で「面白かった。負けたけど出来は90点」とありました。このテーマに対して面白かったという感想は,どうかなと思いました。新聞やいろいろな資料で調べることで,知識は増えるでしょう。しかし,知識を増やす方法としてはどうなのでしょうか。方法論として間違っているのではないかと思います。みなさんはどう思われますか?