半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3458 読破38冊目「全員参加の授業作法」

●「全員参加の授業作法」(野口芳宏 学陽書房★★★★
久々に野口先生の新刊を読みました。
前編,野口節が炸裂しています。
さすが「本音・実感・我がハート」を信条にされている野口先生です。
本音でズバッと一刀両断してある部分を読むとスカッとします。
例えば,この部分です。


〈引用はじまり〉
思考とは,持っている知識を組み合わせて行う作業です。知識のパーツが少なければ,それらを使って組み立てる思考の構造物も小さくなります。知識が少なく,語彙力の乏しい子どもがいかに考えても,その内容は高が知れています。自由に語る,議論することは大切ですが,子どもたちがそれらの能力を十分に発揮できるようになるために,義務教育では,まず知識を多く習得させなくてはなりません。
〈引用終わり〉

全くの同感です。
表現力や思考力を重視して,知識を軽く扱う風潮があります。
社会科の評価観点も知識が最後になっています。

①関心・意欲・態度
②社会的思考・判断・表現
③資料活用・技能
④知識・理解

教育の不易と流行。
不易の部分を大切にしていきたいです。