私の授業スタイルは,教科書を使って授業をするというものです。
当たり前のように聞こえますが,ほとんどの教師は,教科書を資料集の1つみたいに扱っています。
そうではなく,教科書だけを使って授業をするということです。
社会科の場合,教科書とは別に資料集を買わせて,授業中に使わせている教師もいます。
パソコンを使っていろいろな写真や動画を見せる教師もいます。
授業内容をワークシート1枚におさまるようにつくり,それにそって授業を進めていく教師もいます。
このような授業スタイルもいいのですが,私は教科書中心の授業スタイルにこだわっています。
教科書中心という制約をつくることで,教科書を何回も読まなくてはいけなくなります。
何回も読みながら,いろいろなことをやります。
①タイトルの意味を考える。
例えば,先日「大陸をまたぐ大帝国」というタイトルでモンゴル帝国の授業をしました
が,導入で「この大陸とは何大陸のことでしょうか。」と問いました。こうすることで,
地理の学習と結びつけることができます。
②言葉の意味を調べる。
特に中学生がわからないような言葉を探します。最近の中学生は語彙力が低いため,当然
知っているような言葉でも知らない場合が多いです。ですから,少しでもひっかかる言葉
はすべて調べておきます。
③写真をじっくり観察するようになる。
写真の人物の表情や髪型や服や背景,風景の隅々まで見ておきます。
すると,いろいろな疑問がわいてきます。
④グラフや表をじっくり観察するようになる。
グラフや表をしっかりと読み取るようにしておきます。
変化の大きい部分や疑問に思った部分などをまとめておきます。
⑤イラストやキャラクターのセリフを読む。
細かいようですが,このセリフの中にいい発問があります。
そのまま授業で使えるものもあります。
以上のように,教科書の細かい部分まで観察するようになります。