半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2007 大人とはどんな人か

成人式の次の日に,学年朝会がありました。新生徒会役員と学年委員がひとりひとり,自分の決意を発表しました。みんな驚くほど堂々として立派な発表ができました。
その後,私が次のような話をしました。
「昨日は,成人式でしたが,大人とはどんな人だと思いますか。」
数名の生徒を指名し,発表させました。
「働いている人」
「お金を稼ぐ人」
「常識がある人」
「20歳以上の人」
などの答えが出ました。
「では,成人式に出席している若者たちを見て,大人だと思う人は手を挙げます。」
全員が手を挙げませんでした。
「とてもきれいない振袖を着たり,紋付はかまを着たりしている若者を見ても,大人に見えません。」
「外側だけ着飾っても,大人だとは思いません。大切なのは中身です。
今,決意を発表した新生徒会役員や学年委員さんのほうが,大人に見えます。
その理由は,一人ひとりが自律と自立ができているように感じたからです。4月から言っているように,中学校の目標は自律と自立です。
自律とは,やってはいけないことやまずいことを自分で抑えることができるということです。
自立とは,親から離れて一人で生活できるということです。言い換えれば,親離れということです。
みなさんは4月には2年生に進級します。少しずつ自律と自立ができるように努力をして,一歩一歩大人になっていって欲しいと思います。」

これで約5分間でした。