半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

1962 教科書を使った社会科授業

このところ教科書を使った授業について書いてきましたので,今回は私の授業の実際を紹介します。

〈今日の1年生の授業より〉

学習内容は,前回の続きであるモンゴル帝国と高麗の朝鮮統一を15分程度教えた後に,メインの「武士のおこり」をやりました。ですから中途半端な感じになってしまいました。

①教科書を音読します。全員起立します。大きな声をそろえて読みましょう。(一斉)
②10世紀ごろ,武士が出てきた理由を教科書から探して,ノートに書きます。
※「いいね」「OK」「やるなあ」「いいぞ」などと個別即時評価をしていきました。机間巡視をしながら,探せない生徒にはヒントを与えました。
→農民や豪族たちが領地を守るために
③この頃出てきた,有力な2つの武士団とは何ですか?(指名し発表させました)
→源氏と平氏
④クイズ,源氏と平氏といえば紅白ですね。赤い旗は源氏と平氏どっちですか。ノートに書きます。一斉に答え合わせをしました。正解は平氏です。
⑤10世紀の中頃,力をつけた2人の武士が朝廷に対して反乱を起こしましたが,教科書から探してノートに書きます。
→関東地方…平将門
→西国…藤原純友
⑥2人が反乱を起こした場所を教科書の最後のページにある地図から探します。では指ピッ(指で場所をおさえるこの作業を私の授業では「指ピッ」と呼んでいます。)
※机間巡視しながら全員が2ヶ所を正しくおさえているかチェックしていました。
⑦教科書に掲載されている「武士の館」の資料(下の画像)をよく見て,4種類の動物を探してノートに書きます。

→犬,鳥(鷹),馬,猿
⑧どうして猿を飼っていたの?全員に問いました。挙手をした生徒を指名して発表させました。
→馬を守るため。
→泥棒がきた時に噛み付かせるため。
⑧この絵から,武士の家らしいところを探して,できるだけたくさんノートに書きます。
※机間巡視,机間評価をしながら「90点」「50点」「99点」などと言いました。
⑨最後にレベルが高い問題です。武士の家の周りには竹が植えてありますね。この理由をノートに書きます。わからない人は,隣の人と相談してもいいです。
→敵が侵入しにくいため
→竹やりをつくるため
→たけのこを食べるため
→他の木に比べて成長が早いから
→腐りにくいから
→外から見えにくいから
など面白い答えをたくさん書いていたので,期間巡視をしながらほめました。
しかし,途中で時間がきたので,答えは次回ということで終わりました。

私の授業の特徴は,期間巡視の回数を多くしていることです。また,個別即時評価を行い,個々の生徒をその場で評価していきます。
また,社会科が苦手な生徒でも高い評価がもらえるような発問をします。また,楽しくなるようなクイズを1回は行います。
テンポよく進めているのですが,時間がかかることが大きな課題です。
ちなみに,国語辞書を用意させて,わからない語句などをすぐに調べさせています。
こんな感じで毎時間の授業をすすめています。