半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

1401 インプットとアウトプット

授業を組み立てる時に,野中信行先生から学んだ,インプットとアウトプットのバランスを意識しています。インプットとは,教師の説明や指示などです。アウトプットとは,生徒が,考え,書き,発言し,作業し,話し合うなどです。従来の社会科授業は,インプットばかりが多く,説明ばかりの一方通行授業でした。教師と生徒という関係がまだあったあった時代でしたから,こういった授業でも成立していました。しかし,現在の中学生にこのような授業をすると,10分ももたせることはできません。私語が始まり,勝手なことをし始めます。では,どうすればいいのか。それは,アウトプットをタイミングよく取り入れていくことです。これを今日の授業で説明します。単元は,「南アメリカのあらまし」です。

・説明「以前学習した,復習です。東京の雨温図(グラフ)を見ます。棒グラフが降水量,折れ線グラフが気温を表しています。」
・指示「ブエノスアイレスの雨温図を見て,東京との違いをノートに書きます」
※机間巡視による個別評価
・説明「ブエノスアイレスは東京と季節が逆になります。理由は,南半球にあるからです。」
※掛け地図で場所を確認。
・指示「地図帳に載っている10個の雨温図から,南半球にある都市をすべてノートに書きます。」
※意図的指名で数名に発表させた。
※これで約8分間

野口先生が言われている,授業の「攻め」と「受け」のバランスも大切にしています。