半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

1289 育友会での語り

うちの学校では,月に1度育友会(まあPTAですね)評議委員会が開催されます。この会議に私は学年主任という立場で出席しています。ここでは,学校からということで,各学年から1ヶ月間の生徒の様子を報告しています。正味3から5分程度の報告ですから,ありきたりの話で終わることもできるのです。しかし保護者に話をするせっかくの機会ですから,有効に使いたいと考えています。つまり,保護者の感化を目指すことを考えています。今月の会では,次のような話をしました。

「伊藤智也さんという方をご存じですか?私も知らなかったのですが,2008年の北京パラリンピック車いす陸上競技で800mと400mで金メダルと獲得した人です。この伊藤さんがインタビューを受けた時に,今まで生きてきた人生の中で5番目にうれしい。と言われていました。普通だったら一番うれしいというところですね。しかし,伊藤さんは5番目にうれしかったそうです。なぜでしょうか?」(ちょっと間を空けました)

「それは,伊藤さんには4人のお子さんがいらっしゃるからです」
この答えを言った時,会場から「あー」という声が聞こえました。
何気ない新聞記事の文章ですが,心が温かくなる話です。こういった話を子供に聞かせることで,子供の心が豊かになっていくのだと思います。」
次の11月はどんな話をするか,今のうちからネタ探しをしておく必要があります。これが意外と大変です。